カナダの建設業界が、人材不足解消に向けて建設3Dプリンターに注目している。カナダ建設業協会によると、今後数年でカナダの建設業界では6万2000人の建設作業員が不足し、さらに15万6000人が定年を迎えるとしている。なお、カナダの建設会社の86%が慢性的な人材不足に直面しているとされる。
カナダ建設業協会が大手監査法人のKPMGと共同でまとめたレポートによると、調査対象となったすべての建設会社が人材不足解消のために建設3Dプリンター、ドローン、ロボティクス、ビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)などの「デジタル技術」を活用すべきと答えている。
KPMGカナダの建設業担当リーダーのトム・ロスフィッシャー氏は、「カナダの建設業界が深刻な課題に直面する中、建設3Dプリンターなどのニューテクノロジーがソリューションになる可能性があります。テクノロジーがスマートに活用されることで時間とコストと資材ロスを削減し、作業員の安全性と生産性を向上することが可能になります」とコメントしている。
カナダの建設業界の市場規模は1410億カナダドル(約14兆1000億円)程度と推定され、カナダの全GDPの7.5%を占めている。