米テキサス州オースティンに拠点を置く建設3DプリンターメーカーのICONが、米航空宇宙局(NASA)から月面住宅建設プロジェクトを受注したとして話題になっている。
プロジェクト・オリンパスと名づけられたプロジェクトは5720万ドル(約80億800万円)を投じて行われるもので、宇宙飛行士が生活する住宅などに加え、宇宙船の発着パッドやブラストシールド、道路などが建設されるとしている。住宅の建設にはICONの建設3Dプリンターが使われる。住宅の素材には月面で入手出来る土や石などが使われる予定。
ICONはNASAのマーシャル宇宙センターの敷地内で、月面住宅建設のシミュレーションを行うとしている。ICONはこれまでに、シミュレーションで1700平方フィート(約157.9平方メートル)の平屋建て住宅を建設している。
ICONの共同創業者でCEOのジェイソン・バラード氏は、「宇宙探査のパラダイムを「そこへ行って戻ってくる」から「そこに留まる」に転換するためには頑丈で、弾力性があり、月面で入手できるリソースを広く活用できるシステムが必要です。今回の受注は、人類史上初めて地球以外の場所で住宅建設を行うものです。人類にとっても非常に特別な出来事となるでしょう」とコメントしている。