アメリカの住宅建設市場で建設3Dプリンターの導入が進んでいる。カリフォルニア州オークランドに拠点を置く住宅メーカーのマイティ・ビルディングズは、現地時間の先週、シリーズB投資で4000万ドル(約42億円)の資金調達に成功した。マイティ・ビルディングズは、大型建設3Dプリンターでプレハブ住宅を建設しているスタートアップ企業。
マイティ・ビルディングズによると、同社の建設3Dプリンターは、標準的な350平方フィート(約32.52平方メートル)の住宅をわずか24時間で建設できるという。従来型の建設方式に比べ、「2倍のスピードで、人件費を最大95%削減しながら、10分の1の廃棄物で建設できる」としている。
ニューヨークに拠点を住宅メーカーのSQ4Dも、独自開発した建設3Dプリンターを使い、1400平方フィート(約130平方メートル)3ベッドルームの住宅を建設、販売を開始している。ニューヨーク近郊のロングアイランドに建設された3Dプリント住宅の価格は29万9999ドル(約3150万円)で、近隣類似物件より40%も安いという。
カリフォルニア州、ニューヨーク州、テキサス州、フロリダ州などの各都市では人口流入が続き、住宅不足が深刻になっている。住宅不足は大工などの人件費を高騰させ、住宅不足をさらに悪化させる悪循環になっている。ある関係者は、都市部を中心に、建設3Dプリンターの導入が今後さらに進むと予想している。