航空機メーカー大手のボーイングが、AH-64アパッチ攻撃ヘリコプターのパーツを3Dプリンターで製造開始すると発表して話題になっている。発表によると、ボーイングは2024年4月からアパッチ攻撃ヘリコプターのメインローターシステム用パーツを3Dプリンターで製造するとしている。なおパーツの製造には、イリノイ州ロックアイランド基地に設置された大型メタル3Dプリンターが使われる。
3Dプリンターによるパーツ製造開始とともに、3Dプリンターで製造されたパーツの耐久試験なども併せて行われる予定。
3Dプリンターは、多品種少量生産が求められるシーンで使われるケースが多く、経済合理性の面やサプライチェーンにおける供給スピードの速さなどが評価されている。アメリカ軍では、戦闘機のパーツ製造などにも3Dプリンターの活用を始めており、今後活用シーンを増やしてゆくことが予想される。
AH-64アパッチ攻撃ヘリコプターは、旧マクドネル・ダグラスが開発した対戦車・対地攻撃用ヘリコプター。1976年12月にアメリカ陸軍で採用されたのを皮切りに、イスラエル空軍、エジプト空軍、ギリシャ陸軍、オランダ空軍などに採用され、これまでに1174機が製造されている。ユニットコストは2000万ドルとなっている。