カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置くロケットメーカーのリラティビティ・スペースが、現地時間のアメリカ東部時間の2023年3月8日13時に予定していたテラン1ロケットの打上げを延期した。燃料の温度に懸念が生じたためとしている。リラティビティ・スペースは、次の打ち上げ予定日を現地時間の2023年3月11日土曜日午後1時から4時までの間としている。
全長35メートルのテランロケットは、全体の85%が3Dプリンターで作られた「3Dプリントロケット」。3Dプリンターを活用することで製造コストと製造時間を大幅に削減している。
リラティビティ・スペースのシニアバイスプレジデントのジョッシュ・ブロスト氏は、「テラン1ロケットの打上げにより、一度にたくさんの画期的なものをお見せすることができます。テラン1ロケットは、人類史上もっとも大きな3Dプリント構造物です。実際に打上げることで、これまで検証ができなかった部分の検証が可能になります」とコメントしている。
テラン1ロケットは、スペースXやブルーオリジンなどの競合他社のロケットよりも100分の1の数の部品で製造できるとしている。同社は2021年内にテラン1ロケットの初打ち上げを予定していたが、新型コロナウィルスのパンデミックの影響などによりスケジュールに遅れが生じていた。