イギリスのランカスター大学の研究チームが、3Dプリンターでミツバチの巣箱を製造して話題になっている。ランカスター大学のフィリップ・ドンカースリー教授率いる研究チームが製造したミツバチの巣箱は半球形のデザインで、女王蜂が快適に過ごせる適温を維持できる構造になっているという。巣箱にはカメラが搭載されており、内部の様子がリアルタイムで確認できる。なお、研究チームはライブカメラの映像をYouTubeで公開している。
巣箱の製造にはリサイクルプラスチックが素材に使われた。また巣箱は複数製造され、地上と木の上の数か所に設置された。
ドンカースリー教授は、「ミツバチの生態におけるこれまでの最大の疑問は、ミツバチの食糧にばかり関心が注がれ、巣箱などの居住空間には関心が向けられていないことでした。我々が製造した巣箱により、ミツバチの活動がさらに活性化することを期待しています」とコメントしている。
イギリスでは、農薬の使用などにより生息する25種類のハチの個体数が減少しているという。また、過去80年間で2種類のハチが絶滅したとされる。そのような現状からか、イギリスでは「セーブ・ザ・ビーズ(ハチを救おう)のムーブメントが顕著になってきている。