イギリスの大学生が3Dプリント銃を製造したとして起訴

イギリスの大学生が3Dプリント銃を製造したとして起訴された。起訴されたのはロンドン中心部のウェストミンスター地区に住む26歳の大学生のテンダイ・ムスウェア氏。自宅に発砲可能な3Dプリント銃の部品を多数所有していたとして家宅捜索を受け、逮捕されていた。

事件を捜査していたロンドン市警のジョナサン・ロバーツ警部は、「ムスウェア容疑者は当初、大学の映画撮影プロジェクト用に、小道具として銃を3Dプリンターで製造したと主張していました。しかし、殺傷能力がある発砲可能な銃の部品を製造していたことと話の辻褄があいません。我々は、ムスウェア容疑者が最初から発砲可能な銃を3Dプリンターで製造しようとしていた意思があったと判断しています」とコメントしている。

ロンドン市警は昨年ムスウェア容疑者の自宅を捜索し、容疑者が使用していたパソコンのインターネット閲覧履歴を調査した。その結果、同容疑者は3Dプリント銃を製造する方法を伝える動画を大量に視聴していたことがわかったという。

関係者によると、3Dプリント銃を製造したことで逮捕・起訴されたのは、同容疑者がイギリス史上初という。

イギリスでは、銃火器の所有には銃火器免許の取得が義務付けられている。イギリスでは、3Dプリント銃の製造や所有を規制する法律はないが、同容疑者は銃火器免許を持たずに3Dプリント銃を製造、所有していたとして逮捕された。