レッドワイヤーが史上初めて宇宙空間でのセラミック3Dプリンティングに成功

アメリカの宇宙系スタートアップ企業のレッドワイヤーが、史上初めて宇宙空間でのセラミック3Dプリンティングに成功した。レッドワイヤーが買収したNASA傘下のベンチャー企業のメイド・イン・スペースが開発した宇宙用SLA3Dプリンターを使い、タービン用サンプルパーツを製造した。製造されたパーツはスペースXのドラゴンCRS-21宇宙船に搭載され、地球へ運搬されるという。

メイド・イン・スペースのトム・キャンベル社長は、「今回の成功は、宇宙空間でのモノづくりにおける重大なマイルストーンです。地球上で製造するよりも高い強度を持つセラミックパーツが製造できたからです。これにより、宇宙空間でのモノづくりが今後さらに活性化するでしょう」とコメントしている。

メイド・イン・スペースは、2016年に宇宙用3Dプリンター「ゼロ・グラビティ」を国際宇宙ステーションに設置し、人類史上初の宇宙空間での3Dプリンティングを成功させた。ゼロ・グラビティは、ABS、PEなどを素材に、これまでに100点以上のパーツを製造している。

レッドワイヤーは、宇宙産業に特化したプライベート・エクイティ・ファームのAEインダストリアル・パートナーズが今年6月設立した新興企業。AEインダストリアル・パートナーズは、今年初めにも人工衛星・宇宙船メーカーのアドコール・スペース社と、宇宙システムエンジニアリング企業のディープ・スペース社をそれぞれ買収し、傘下に収めている。