アメリカの大手航空機メーカーのボーイングが、ワシントン州オーバーンにある自社のアディティブ・マニュファクチャリング・ファブリケーション・センターの内部映像を公開し、話題になっている。映像にはEOSのメタル3Dプリンターや各種のポリマー系3Dプリンターが稼働する様子や、ポストプロセスの一連の流れなどがおさめられ、ボーイングによる3Dプリンター活用の事例を紹介するものとなっている。
映像を公開したことについて、アディティブ・マニュファクチャリング・ファブリケーション・センターのタマス・ヘイバー・ディレクターは、「センターでは、ボーイングによるアディティブ・マニュファクチャリング技術活用の最先端の事例が集積されています。(映像公開は)その一端をご紹介するものです」とコメントしている。
航空宇宙産業は3Dプリンターなどのアディティブ・マニュファクチャリング技術を積極的に活用していることで知られている。ボーイングのライバルのエアバスも、アメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスと共同で自社航空機の内装用部品などの製造を行っている。
新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が続く中、航空需要の低迷によりボーイングの業績も悪影響を受けている。製造コストと製造効率向上に向け、ボーイングは今後もアディティブ・マニュファクチャリングへの投資を強化すると予想されている。