オーストラリア軍が12か月の3Dプリンティング・パイロットトレーニング・プログラムを実施する。オーストラリア国防省からの150万オーストラリアドル(約1億2750万円)の予算を受けて実施されるもので、オーストラリアの3DプリンターメーカーのSPP3Dとチャールズ・ダーウィン大学と共同でプログラムを開発する。
プログラムはオーストラリア陸軍第一戦闘部隊の兵士を対象に提供され、兵士達はSPP3Dのメタル3Dプリンターを使った消耗部品の製造方法などを学習する。
SPP3Dのバイロン・ケネディCEOは、「今回オーストラリア陸軍に提供されるプログラムは、昨年11月から実施されているオーストラリア海軍のプログラムと類似したものです。アディティブ・マニュファクチャリング技術を活用し、軍の物流などの自己完結能力を高めるのが狙いです。(パーツなどをオンデマンドで製造することで)特に戦線の補給能力を強化することをゴールとしています」とコメントしている。
3Dプリンターを軍事的な目的で利用する機運は世界的に高まっている。アメリカ海軍も空母エセックスに3Dプリンターを導入し、艦内で使われる各種のパーツづくりなどの実証実験を行っている。また、アメリカ陸軍も、オーストラリア陸軍と同様に、3Dプリンターによるオンデマンドでのパーツづくりなどを行っている。