アメリカのメイン大学が、世界最大の3Dプリントボートを製造したとして話題になっている。
メイン大学先端構造複合素材センターは、セルロース・ナノ・マイクロファイバーを配合したサーモプラスチック素材を原料に、大型ポリマー3Dプリンターを使って長さ25フィート(約7.62メートル)のサイズのボートを製造した。これまでに3Dプリンターで製造されたボートとしては世界最大で、ギネスブックにも登録されるという。
3ドリンゴと名付けられたボートは、アルファウンンドW2海洋エンジニアリング研究所でテストされ、耐久性などの認証試験に合格した。
メイン大学先端構造複合素材センターのジェイムズ・アンダーソン・シニア研究開発プログラムマネージャーは、「アディティブ・マニュファクチャリング技術とコスト効果の高いバイオ原料の組み合わせは、海洋船舶製造の世界のゲームチェンジャーであり、船舶製造コストを最大で50%削減します」とコメントしている。
海洋船舶の領域では、これまでに競技用ヨットの一部の部品が3Dプリンターで製造されていた。本格的なボートが3Dプリンターで製造されたことで、船舶の製造に3Dプリンターが使われる機運が今後高まることが期待される。