セールボートのハルを世界で初めて3Dプリンターで製造 https://3dprint.com/232193/3d-printed-racing-sailboat-officially-unveiled/

イタリアのスタートアップ企業のOCore社が、セールボートのハル(船体)を世界で初めて3Dプリンターで製造したとして話題になっている。

大手CADソフトメーカーのオートデスクなどの支援を受けて立ち上げられたプロジェクトは、来年9月に開催されるミニ・トランサット・オーシャン・レース2019への出場を目指すもので、ハルそのものはイタリアのシルコロ・デラ・ベラ・シシリア・セーリングクラブに設置された大型3Dプリンターで製造された。素材はカーボンファイバーで強化されたハイパフォーマンス・ポリミアド「LUVOCOM 3F PAHT CF」が使われたという。

ミニ・トランサット・オーシャン・レース2019はフランスからスタートし、カナリー島を経由してブラジルまでの4000マイル(約6,400キロメートル)を競う過酷な大西洋横断レース。ハルには相当の強度と耐久性が求められている。

OCoreのマネージングディレクターのダニエル・セボラ氏は、「(ハルの製造に3Dプリンターを使ったことで)構造的に極めて複雑なデザインを施すことが可能になりました。また、軽量で耐久性のある船体を作ることができました。3Dプリンター以外ではありえなかったことです」とコメントしている。

レーシングカーのパーツなどを3Dプリンターで製造する機運は世界的に高まってきているが、長さ6.5メートルの大型の造形物を3Dプリンターで製造するケースは珍しい。