http://www.digitaljournal.com/news/world/antique-busts-ruined-in-palmyra-will-return-to-syria/article/486053
ローマの歴史家グループが破壊されたシリアの歴史遺産を3Dプリンターで修復し、話題になっている。
修復されたのはシリアのパルミラで過激組織ISISによって破壊された二つの胸像。ISISは2015年と2016年の二度に渡って同地を占領し、修復された二つの胸像を含む多くの歴史遺産を破壊した。
シリア紛争が始まった2011年まで、パルミラは中東で最も多く観光客を呼ぶ人気観光都市だった。同市にあるベル寺院や勝利のアークなど四施設がユネスコの世界遺産に登録され、年間10万人以上の観光客を集めていた。しかし、ISISが同市を占領するとISISはそれらをイスラム教が禁じている偶像崇拝の対象だとして破壊してしまった。
2015年頃より破壊されたパルミラの歴史遺産を修復しようという活動が始まり、3Dプリンターを使ってレプリカなどを作る機運が高まった。一部はレプリカで再現され、現在イギリスのトラファルガー広場やニューヨークのタイムズスクエアなどで展示されている。
今回修復されたのはレプリカではなく、欠損した部分を3Dプリンターで製造してパッチをあてる形で復元されたもの。修復完了後、胸像はシリアのダマスカスにある博物館に送られる予定だという。