3DプリントUKがSLS3Dプリンター用フェイスシールドデザインを公開

イギリスの3Dプリンティング・サービスビューローの3DプリントUKが、SLS3Dプリンター用フェイスシールドデザインを公開した。ボーンマス芸術大学と共同で開発したもので、誰でも無料でダウンロードして利用できる。

新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が続く中、医療現場でPPEと呼ばれる医療物資の不足が続いている。そうした事態に対応するため、3DプリンターでフェイスシールドやフェイスマスクなどのPPEを製造する機運が高まっている。一方、3Dプリンター用のPPEデザインのほとんどはFDM方式の3Dプリンター用のもので、SLS方式などの他の方式の3Dプリンターには対応していない。

3DプリントUKのニック・アレン氏は、「COVID-19の危機が始まった当初より、我々を含む3Dプリンティング企業の多くは、イギリスの医療を支えるNHS(国民健康保険)に何らかの貢献が出来ないか検討してきました。医療物資の不足が顕著になり、3DプリンターでPPEを製造しようと考えましたが、デザインの多くはFDM方式の3Dプリンター用で、SLS方式の3Dプリンター用デザインは存在していませんでした。そうであれば、自分たちでデザインを作ろうと考えたのです」とコメントしている。

本記事執筆時点でのイギリスの新型コロナウィルス感染者数は22万6千人を超え、死者数は3万2692人に達している。イギリスの死者数は、アメリカに次いで世界で二番目に多い数字となっている。