ウィスコンシン大学プラットビル校の研究チームが、廃棄された牛乳を3Dプリンター用フィラメントへアップサイクルしているとして話題になっている。
ウィスコンシン大学機械工学エンジニアリング学部のジョン・オビーローダン教授ら率いる研究チームは、ウィスコンシン州内の酪農業家が恒常的に牛乳を廃棄していることに注目し、廃棄される牛乳からタンパク質などを抽出して3Dプリンター用フィラメントにアップサイクルするプロジェクトを立ち上げた。同プロジェクトはウィスコンシン州の行政機関である酪農業イノベーションハブの支援なども受け、順調に進んでいるとしている。
オビーローダン教授は、「(プロジェクトの初期の段階では)3Dプリンター用フィラメントからスタートしますが、やがては工業用エンジニアリングマテリアルなどの製造も視野に入れています。3Dプリンティングと牛乳のタンパク質が組み合わさって革新的な工業用マテリアルに生まれ変わるというイノベーションに大変エキサイトしています」とコメントしている。
ウィスコンシン大学プラットビル校は1866年設立の公立大学。2022年時点の学生数は6500人と小規模だが、農業に特化したビジネススクールを擁するなど、地元ウィスコンシン州の産業と密着した教育プロフラムを提供している。