米ノースダコタ州ファーゴに拠点を置くFDM3Dプリンター用フィラメントメーカーの3DOMフュールが、生分解性フィラメントスプールを開発した。一般に埋め立てから分解までに1000年程度かかるとされる従来のポリマー製フィラメントスプールよりも迅速に分解されるとしている。
「エコ・スプール2」と名付けられたフィラメントスプールは、リサイクルされたHIPS(High Impact Polystyrene, ハイ・インパクト・ポリスチレン)製で、再リサイクルが可能。3DOMフュールは、エコ・スプール2を500グラム用スプールと1キログラム用スプールに使うとしている。
3DOMフュールのジョン・シュナイダーCEOは、「プラスチックの90%はゴミ埋め立て場で生涯を終えます。しかし、我々が開発した生分解性スプールは、分解まで1000年かかるとされる時間を大幅に短縮します。会社設立当初より、3DOMフュールの製品はよりサステイナブルであることを目指し、環境への衝撃を最小限にする3Dプリンティング素材の開発を行ってきました。我々は、すべての3Dプリンティングコミュニティのメンバーに、我々と同じ方向へ進むように呼びかけたいと思います」とコメントしている。
3DOMフュールは2016年設立。設立当初より非化石燃料由来フィラメントの開発を行い、FDM3Dプリンターユーザーへ提供している。同社はノースダコタ州ファーゴと、アイルランドでフィラメントを製造している。