スリーディーシステムズがニューポート・ニューズ造船所と共同で造船用合金パウダーを製造

アメリカの大手3Dプリンターメーカーのスリーディーシステムズが、造船大手ニューポート・ニューズ造船所と共同で、造船用銅ニッケル合金パウダーを製造する。現地時間の昨日18日、スリーディーシステムズが明らかにした。

両社が開発を目指すのは、パウダーベッドフュージョン3Dプリンター用銅ニッケル合金パウダー。銅ニッケルは海水による腐食に強く、フジツボや海藻が付着しにくいという特徴を持つ。3Dプリンターを活用することで、造船の工程時間を最大75%削減できるとしている。

発表によると、スリーディーシステムズがニューポート・ニューズ造船所の施設内にパウダーベッドフュージョン3Dプリンターを設置し、銅ニッケルの配合などを調整しながら試作を行うとしている。

ニューポート・ニューズ造船所のエンジニアリング・デザイン担当副社長のデーブ・ボルカー氏は、「造船にとって極めて重要な合金をスリーディーシステムズと共同で開発できることに興奮しています。この新しい合金は、ニューポート・ニューズ造船所のイノベーションパイプラインを再構築し、より高い品質の部品を、より効率的に製造することを可能にします」とコメントしている。

ニューポート・ニューズ造船所は1886年設立の、アメリカ最大の民間造船所。原子力船舶を建造できるアメリカで唯一の造船所で、主にアメリカ海軍を顧客に各種の軍艦などを建造している。