ドイツの大手総合化学メーカーのBASFが、傘下のBASFフォーワード・アディティブ・マニュファクチャリングを通じて、FDM3Dプリンター用ステンレススチールフィラメントをリリースした。ウルトラフューズ17-4PHメタルフィラメントと名付けられたフィラメントは、一般的なFDM3Dプリンターであればほとんどの機種で利用できるとしている。汎用的なFDM3Dプリンター用メタルフィラメントがリリースされるのは非常に珍しい。
BASFは、17-4PHメタルフィラメントはツーリング、ジグ、フィクスチャー、エンドユーズパーツなどの様々なアプリケーションやパーツの製造に適しているとしている。
BASFの3Dプリンティングサービスソルーションズ担当責任者のフィラット・ヒザル氏は、「17-4PHは、我が社の強力な研究開発活動が生んだ賜物です。チタンから高品質スチールなど、10種類程度の素材を試してみた結果、17-4PHの開発に至りました。今後も市場のユーザーが求める新たなフィラメントを開発してゆきます」とコメントしている。
BASFは、ドイツのルートヴィヒスハーフェン・アム・ラインに拠点を置く、150年の歴史を持つ世界最大の総合化学メーカー。全世界で11万人を超える従業員を擁し、735億ユーロを超える売上を計上している。同社は昨年11月にフランスの大手3Dプリンティングサービスビューローのスカルプティオを買収し、3Dプリンターの世界でのプレゼンスを強化している。