ドイツ現地時間の今週開催されたオンライン展示会のFormnextコネクトで、ドイツの化学メーカーのコベストロがエコフレンドリーフィラメントを公開した。同社のAddigyフィラメントシリーズに新たに加えられたフィラメントはリサイクルポリマーをベースに開発され、製造時のCo2排出量を最大で20%削減したという。また、製造はオンデマンドで行われるため、省エネルギーと省廃棄物を同時に実現するとしている。
コベストロのアディティブ・マニュファクチャリング担当部長のパトリック・ロッソ氏は、「今日利用可能なマニュファクチャリングテクノロジーでは、完全にサステナブルな製品を製造することはできません。我々は新たなサステナブルな製品開発プロセスを開発中であり、現在は試験フェーズにあります。我々は、製品の開発からリサイクルまで、一貫した循環環境の実現を目指しています」と説明している。
コベストロは昨年「循環経済プログラム」を立上げ、国連が定めるSDGsの規定に準拠した新たな製造モデルの開発を目指している。同社は、現時点で研究開発予算の80%をSDGsの規定準拠に投じており、今後も継続するとしている。
コベストロは、ポリウレタンやポリカーボネートなどの主に取り扱う化学メーカー。レーファークーゼンに拠点を置き、世界30カ国で製造、市場に供給している。