オランダの大学生が飲食店の廃棄食材を3Dプリンターで再利用しているとして話題になっている。
プロジェクトを立ち上げたのはオランダのアイントホーフェン工科大学の大学生エルザリンデ・ヴァン・ドレワード氏とヴィタ・ブローケン氏。通常は廃棄されてしまう食材に「第二の人生」を与えることをミッションにプロジェクトを立ち上げたという。
同氏らが開発した3Dプリンターはシリンジをノズルにしたタイプのフード3Dプリンター。3Dプリントする素材は、廃棄されたパンを乾燥させてパウダー状にしたものと、廃棄された野菜や果物をすりつぶしたペーストを混ぜたものを利用している。素材を3Dプリンターで3Dプリントし、形成されたものをオーブンで焼いてクッキー状の食品に加工する。
ドレワード氏によると、同氏らは地元の飲食店を対してプレゼンテーションを行い、同氏らが開発した3Dプリンターをレンタルか購入して廃棄食材を再利用するよう促したという。飲食店の反応は軒並み良好で、多くの飲食店オーナーが3Dプリンターの導入に前向きな姿勢を示したとしている。
ドレワード氏は、オランダでは生産される農作物の三分の一が消費されずに廃棄されているとしている。フード3Dプリンターを普及させることことで廃棄食材を減らし、サステナビリティに対する人々の意識を向上させられるとしている。