アメリカの大学生がクワッガ貝を原料にフィラメントを製造 https://all3dp.com/4/z-spools-is-an-environmentally-friendly-filament-made-from-invasive-quagga-mussels/

アメリカの大学生がクワッガ貝を原料にフィラメントを製造し、話題になっている。

フィラメントを製造したのはデビッドソン大学二年生のロレーナ・ジェイムスさん。五大湖のエリー湖に生息するクワッガ貝問題からエコフレンドリーなフィラメントを製造することを思い付いたという。

クワッガ貝はウクライナの黒海北西部原産の二枚貝で、湖沼や河川などの淡水域に生息している。アメリカでは1989年に五大湖で定着が確認されており、船舶が排出するバラスト水によって導入されたものとみられている。在来種の生息地や餌資源を奪うなど競争したり、湖沼全体の栄養源を低下させるといった生態系への問題も引き起こしている。また、大量の養分を一年中濾し取り続けるため、湖沼の食物連鎖を崩壊させる危険性も指摘されている。

Zスプールと名付けられたフィラメントは生分解性プラスチックペレットを原料に、クワッガ貝の貝殻とポリアクリル酸を混ぜて製造している。フィラメントの製造には、フィラボット社のフィラメントメーカーが使われているという。

なお、クワッガ貝は日本では定着していないものの、アメリカと同様の問題を引き起こす恐れがあるため、外来生物法により特定外来生物に指定されている。