アメリカの代替肉メーカーでNASDAQ上場のビヨンド・ミートの株価が、上場来最大の下落幅を記録し、1ドル台スレスレまで落ち込んでいる。アメリカ現地時間の2025年10月10日金曜日、NASDAQで取引されているビヨンド・ミートの株価が急落し、1.03ドルで取引を終えた。10月10日時点で年初株価から70%を超える下落幅となった。
ある株式市場関係者は、ビヨンド・ミートが予定している債務スワップ(Debt for Equity Swap)により、新たに3億1600万株を発行する見込みであることから同社株価の希薄化が進むと判断した投資家の失望売りが広がっていると分析している。
債務スワップを実行することで借入金などの負債を圧縮できるメリットがある一方、株主価値の希薄化が進み結果的に株価の下落を招くデメリットが指摘されている。
ビヨンド・ミートの株価は六年前のIPO直後に急騰し、一時は時価総額140億ドル(約2兆1300億円)に達していた。しかし、代替肉ブームの終焉などによる消費者離れなどの結果、同社株価は下落を続け、ついに1ドル台スレスレにまで落ち込んだ。
株価の低迷と業績の悪化などを受けて、ビヨンド・ミートは一部従業員のレイオフなどを含む事業再構築計画を発表している。