アメリカの投資メディア「クォーツ」(Quartz)が、代替肉メーカーの苦境を報道している。クォーツは最新の記事でインポシブル・フーズやビヨンド・ミートなどの代表的な代替肉メーカーについて取り上げ、市場および業界全体が縮小トレンドに見舞われていると報じている。
ビヨンド・ミートについては、2019年に上場した際には15億ドル(約2205億円)の時価総額を誇っていたものの、今日現在2億ドル(約294億円)程度にまで縮小したと説明している。同誌はさらに、「ビヨンドミートは、今日までに一度も利益を生み出したことがない」と厳しく論じている。
インポシブル・フーズについても、これまでにマイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏やGoogleベンチャーズなどから20億ドル(約2940億円)もの資金を調達したにもかかわらず、事業縮小に伴うレイオフを繰り返していると酷評している。
代替肉市場全体についても、食品業界専門市場調査会社GFIの調査結果を引用し、2024年度のアメリカの代替肉市場が前年比で7%下落したことを紹介している。
クォーツは一方で、インポシブル・フーズによるヨーロッパ市場開拓の取り組みについて紹介し、市場縮小が続くアメリカから代替肉需要がより大きいヨーロッパへ活路を見出す動きが広がっていることなども伝えている。