アメリカの大手金融サービスのキャンター・フィッツジェラルドのアナリストが、アメリカの3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルの倒産可能性に言及して話題になっている。
キャンター・フィッツジェラルドのアナリスト、トロイ・ジェンセン氏は、「デスクトップメタルが法的に破産を申し立てたとしても我々は驚きません」とした上で、「我々の分析では、デスクトップメタルは経営破綻に向けて進み続けています。そして、デスクトップメタルが今後事業を継続するためには(デスクトップメタルを買収したイスラエルのエレクトロニクス3Dプリンターメーカーの)ナノ・ディメンションのバランスシートに依存するほかありません。しかし、これまでのところ、ナノ・ディメンションは最終的には破産裁判所を通じてデスクトップメタルを売却するしか手段が残されていないように見えます」とコメントしている。
ジェンセン氏はまた、デスクトップメタルが保有している現金および現金相当額の3400万ドル(約48億2800万円)のうち、3000万ドル(約42億6000万円)はデスクトップメタルの法的代理人の弁護士事務所によって押さえられており、自由に使える現金はほぼないとしている。
ナノ・ディメンションは、これまでにデスクトップメタルの既存株主に対し、5億ドル(約710億円)の現金を支払うことで子会社化している。