ナノ・ディメンションが経営改善計画を発表

イスラエルのエレクトロニクス3DプリンターメーカーでNASDAQ上場のナノ・ディメンションが経営改善計画を発表した。

同社暫定CEOのジュリエン・レダーマン氏が発表した経営改善計画は、1億5000万ドル(約232億5000万円)規模の自社株買いを含むもので、今年2025年末までにキャッシュフローを黒字に転換させるというもの。同時に発表された売上高の見通しについても、2024年度第4四半期が1460万ドル(約22億6300万円)、2025年度通年が5780万ドル(約89億5900万円)と、それぞれ上方修正された。

デスクトップメタルとマークフォージドとの合併については現在法的な側面から詳細なレビューを行っているとし、今後の展開に含みを持たせる内容となった。

また、企業ガバナンスの強化を目的に特定の株主権利(ポイズンピル)を廃止し、「戦略的な投資」を強化するとした。さらに、ヨアヴ・スターン前CEO時代に行ってきた一連の企業買収戦略を見直し、「利益確保」を何よりも優先するという方針が示された。

ナノ・ディメンションは、これまでにジュリエン・レダーマン氏を暫定CEOに選任し、株主主導で経営再建を行っている。ナノ・ディメンションの取締役会は、引き続ぎ恒久CEOのサーチを継続するとしているものの、当面はレダーマン氏にCEOの職務を任せると表明している。