ゾートラックスの事業再生計画を裁判所が承認

今年2024年4月に実質的に経営破綻したゾートラックスがポーランドの裁判所に提出・申請していた事業再生計画が承認された。ポーランド現地メディアの報道によると、事業再生計画は2024年8月8日に承認され、ゾートラックスの債権者を3グループに分類した上でそれぞれ債務の弁済を行う内容となっている。

債権者の第1グループは税金などの法的債権者で、他のグループの債権者よりも優先して弁済を受ける。第2グループは負債3万3000ドル(約488万円)以下の小口債権者で、最大36回の分割にて弁済を受ける。

第3グループは負債最大167万ドル(約2億4716万円)までの債権者で、負債残高に応じて新生ゾートラックスの株式による返済(デット・エクイティ・スワップ)を受ける。

新生ゾートラックスのマリウス・バブラCEOは、「この事業再生計画の実行により、賃料にかかる債務の80%を削減でき、社会保険料の支払レベルを2023年初頭の水準に引き下げることが可能になります。オペレーティングコスト全体では50%の削減になります。新生ゾートラックスは、引き続きすべてのお客様に対して、優れたハードウエア、ソフトウェア、パーツの供給を行ってまいります」とコメントしている。

ゾートラックスは2013年設立。独自開発したLPD(layer plastic deposition) ベースのFDM3Dプリンターを開発し、主にアメリカとヨーロッパ市場で販売していた。比較的低価格でコストパフォーマンスが高いとして、同社の3Dプリンターは3Dプリンターコミュニティから評価されていた。