株式会社ニコンが、カリフォルニア州にアディティブマニュファクチャリング事業の統括会社ニコン・アドバンスド・マニュファクチャリング(CEO: Hamid Zarringhalam、Co-CEO: 柴崎 祐一)を設立した。資本金は2500万米ドルで、ニコンの米国子会社であるNikon Americas(ニコンアメリカ)が全額を出資する。
ニコン・アドバンスド・マニュファクチャリングは、アドバンストマニュファクチャリング事業部の「事業部本社」となり、日米欧を含むアディティブマニュファクチャリング事業を統括する。ニコンが「事業部本社」を日本国外に置くのは、1917年の創業以来初めてとなる。
アメリカ西海岸には精密な金属加工のニーズが大きく、成長性が高い宇宙航空産業や、電気自動車(EV)シフトや自動運転技術の進展で変革が進む自動車産業が集積している。ニコン・アドバンスド・マニュファクチャリングは、これまでの戦略的投資で子会社化した金属3Dプリンターを手掛けるドイツのSLMソルーションズ、宇宙航空部品の受託生産に強みを持つ米国のMorf3D Inc.がそれぞれの顧客基盤を活かしたビジネスを継続しつつ、ニコンを含めた技術・知見を組み合わせることで事業シナジーを追求し、ワンストップで最適なソリューションを提供するとしている。
ニコン・アドバンスド・マニュファクチャリングの営業開始は2023年7月を予定している。