ファストレイディアスの時価総額が最盛期の1%に縮小

アメリカのオンデマンド・マニュファクチャリング企業で昨年2022年11月に米連邦破産法11条(チャプター11)を申請して経営破綻したファストレイディアスの時価総額が、最盛期の1%に縮小していたことがわかった。

現地メディアの報道によると、ファストレイディアスは昨年12月に米ミシガン州デトロイトに拠点を置くマニュファクチャリング・サービスビューローのサイブリッジ・テクノロジーズに買収されたが、買収金額は1590万ドル(約20億6700万円)で、最盛期の1%程度だという。

アメリカでは近年SPAC(特別買収目的会社)によるアディティブ・マニュファクチャリング関連企業の上場が相次いだが、パフォーマンスが軒並み悪化している。中でも比較的パフォーマンスが好調とされるVelo3Dも、上場後の最盛期から時価総額が23%程度に縮小している。

ファストレイディアスは2014年設立、イリノイ州シカゴに拠点を置くオンデマンド・マニュファクチャリング企業。3Dプリンターを含むアディティブ・マニュファクチャリングや、CNCマシニング、射出成形、ウレタン・キャスティングなどによる造形サービスを提供していた。

ファストレイディアスは、今年2022年2月にSPAC(特別買収目的会社)のECPエンバイオメンタル・グロース・オポチュニティーズとの合併でNASDAQへ上場していた。上場からわずか9カ月での経営破綻となった。