ファストレイディアスが米連邦破産法11条を申請

アメリカのオンデマンド・マニュファクチャリング企業でNASDAQ上場のファストレイディアスが、米連邦破産法11条(チャプター11)を申請し、事実上経営破綻した。弁護士法人のDLAパイパーが法務アドバイザーに、投資銀行のリンカーン・インターナショナルが財務アドバイザーに就任した。

ファストレイディアスは2014年設立、イリノイ州シカゴに拠点を置くオンデマンド・マニュファクチャリング企業。3Dプリンターを含むアディティブ・マニュファクチャリングや、CNCマシニング、射出成形、ウレタン・キャスティングなどによる造形サービスを提供していた。

ファストレイディアスは、今年2022年2月にSPAC(特別買収目的会社)のECPエンバイオメンタル・グロース・オポチュニティーズとの合併でNASDAQへ上場していた。上場からわずか9カ月での経営破綻となった。

米連邦破産法第11条は日本の民事再生法に類似し、旧経営陣が引き続き経営しながら負債の削減などの企業再建を行うことができる。経営陣は、申請から120日以内に再建計画を提出し、債権者の過半数かつ債権額の3分の2以上の債権者の同意を得て裁判所の認可を得る必要がある。