アメリカの3Dプリンターメーカーでニューヨーク証券取引所上場のデスクトップメタルが、戦略的統合コスト適正化イニシアティブ(Strategic integration and cost optimization initiative )を発表した。それによると、同社は2022年度通年の非GAAP(米国標準会計基準)ベースでのコストを2000万ドル(約27億円)削減し、24カ月内のオペレーティングコストを同じく1億ドル(約135億円)削減するとしている。
デスクトップメタルの創業者でCEOのリック・フュロップ氏は、「昨年2021年においては、我々は顕著な成長を示し、新たな市場とイノベーティブな素材という製品ポートフォリオを新たに獲得することができました。我々が行った企業買収は我々の成長を加速し、マーケットにおけるシナジーを生じる結果をもたらしましたが、同時にグローバルな事業拠点の拡大など、コストベースを増加させることにもなりました。本日発表したイニシアティブは、現在のデスクトップメタルのオペレーションを精査した結果に基づいて設定されたものです」とコメントしている。
デスクトップメタルは、2022年度第一四半期決算で4370万ドル(約56億8100万円)の売上高を計上したものの、6950万ドル(約90億3500万円)という巨額の経常赤字を計上している。赤字決算の発表を受け、ニューヨーク証券取引所で取引されている同社の株は現時点で1ドル台の水準まで落ち込んでいる。