スリーディーシステムズが医療シミュレーションソフトウェア部門を売却

アメリカの大手3Dプリンターメーカーのスリーディーシステムズが、医療シミュレーションソフトウェア部門のシムバイオニックスを売却した。売却先はスウェーデンのVRトレーニング企業のサージカル・サイエンス・スウェーデンで、売却金額は3億500万ドル(約335億5000万円)。シムバイオニックスのスタッフは全員サージカル・サイエンス・スウェーデンへ移籍する。

シムバイオニックスの売却により、昨年始まったスリーディーシステムズの一連のリストラクチャリング計画は「完了」する運びとなった。ノンコアビジネスの売却により、3Dプリンティングへ完全フォーカスできるとしている。

スリーディーシステムズのジェフリー・グレイブスCEOは、「過去数カ月において、アディティブ・マニュファクチャリング関連事業ではないノンコアビジネスの売却を進めてきました。シムバイオニックスはその最後ですが、(チームを率いている)ラン・ブロンスタインのリーダーシップにより、医療シミュレーション、トレーニング、ロボット手術の市場でのポジションをさらに固めてゆくことを確信しています」とコメントしている。

昨年2020年5月のグレイブスCEO就任以来、スリーディーシステムズは買収してきたノンコアビジネスの売却を進めている。これまでにシマトロン3Dプリンティングソフトウェアをベンチャーキャピタルのバッテリー・ベンチャーズに6500万ドル(約71億5000万円)で売却したほか、オンデマンド・マニュファクチャリング部門をプライベートエクイティファームのトリランティック・ノースアメリカに8200万ドル(約90億2000万円)で売却している。