スペインの3DプリンターメーカーのBCN3Dが280万ユーロ(約3億3600万円)の資金調達に成功した。出資したのはスペイン国立イノベーション省、モンドラゴン・グループ、クレイブ・キャピタル、JMEベンチャーキャピタルなどで構成される投資シンジケート。バリュエーションなどの投資の詳細については明らかにされていない。モンドラゴン・グループは、スペインを代表する大手コングロマリットで、ファイナンス、製造業、卸売などの産業セクターで幅広く事業を展開している。
今回の資金調達により、BCN3Dが調達した資金の総額は550万ユーロ(約6億6千万円)となった。BCN3Dは、調達した資金を新たな3Dプリンターと素材の開発に投じるとしている。
BCN3Dに出資したクレイブ・キャピタルのアルバート・ベルメーホ氏は、「BCN3Dは、我々のアディティブ・マニュファクチャリング業界における長期的投資ビジョンに完全にフィットするのみならず、3Dプリンティング技術をよりアクセスしやすいものにするというポリシーとも完全に合致しています。BCN3Dは、3Dプリンティング技術をより高いレベルに引き上げると確信しています」とコメントしている。
BCN3Dは、これまでにドイツの化学メーカーのBASFと、日本の化学メーカーの三菱ケミカルとのパートナーシップ契約を締結し、3Dプリンター用ハイエンド素材の開発なども進めてきている。また、同社のデスクトップ3Dプリンターは、BMW、NASA、キャンパーなどを含む多くの産業ユーザーに採用されている。