ミシガン工科大学の研究チームが、3Dプリンターが玩具業界の売上を年間6000万ドル奪う可能性を指摘 http://myatoms.com/found-8-awesome-3d-printed-toys/

ミシガン工科大学の研究チームが、3Dプリンターがアメリカの玩具業界の売上を年間6000万ドル(約66億円)程度奪う可能性があると指摘した。

アメリカではDIY愛好家を中心に家庭で3Dプリンターを使う人が増えているが、中でもフィギュアなどの玩具を家で製造する人が増えている。ミシガン工科大学素材化学・電子工学教授のジョシュア・ピアース教授率いる研究チームは、家庭での3Dプリンターによる玩具作りにより、現時点で年間6000万ドル程度を玩具業界の売上から奪う可能性があるとしている。

同チームはまた、オンラインのデザインサイトを調査し、実際に3Dプリンターで製造してコストを計算した。一般的なフィラメントを素材にした場合、店頭で売られている玩具より75%安いコストで製造出来たという。また、より価格の安いリサイクルフィラメント使った場合、90%もコストが安くなるという。

ピアース教授は、玩具業界は自社製品のデザインをオープンソースにして提供し、消費者が自由にカスタマイズ出来る環境を整備する一方、消費者には3Dプリント出来ないものに特化するべきだと主張している。

玩具の領域では3Dプリンターが比較的早期から普及していて、デザインの著作権の取り扱いなどが問題になるケースが少なくない。家庭での3Dプリンターの普及が進む中、特許や意匠などの玩具の知的財産をどう扱うか、対応が求められる。