Phrozen社がArco FDMマシンとRevo 12K樹脂プリンターを発表

樹脂プリンターで知られるPhrozen社が、300x300x300 mm³の巨大なプリントボリュームと600mm/sという驚異的な最高速度を誇るArcoで、FDMの領域に踏み込んでいる。Arcoは、シームレスなワークフロー統合を実現するサイズとスピードを兼ね備え、押し出しベースの印刷技術を再定義することを目指している。

クロマキットを装備したArcoは、マルチフィラメント印刷機能を提供し、ユーザーは鮮やかでカラフルなモデルを簡単に作成することが可能になる。Kickstarterでの発売を予定している同製品は、コンシューマーグレードの3Dプリンティングにおける新たな基準を打ち立てようとしている。

Arcoのスペックは、このクラスではエリートの部類に入る。その素晴らしい造形容積は、急速な加速と最高印刷速度のおかげで、品質を犠牲にすることなく大規模なプリントを可能にする。Klipperファームウェアを搭載し、将来的な機能強化のために設計されたArcoは、OTAアップデートによる継続的な改善を約束するそうだ。

精密なエンジニアリングにより、同製品は高速印刷に不可欠であるスムーズなフィラメントフローを実現している。また、二重押し出しギアと特許取得済みの直接型押し出し経路が性能を高めることで、さまざまな材料で完璧なプリントを可能にする。クロマキットは汎用性を高め、フィラメントの自動交換により最大16色のプリントをサポートするとのことだ。

Arcoの各機器にはノイズ低減と温度制御のためのPentashieldエンクロージャーが付属しており、頑丈な外装構造により振動を最小限に抑え、優れたプリント品質を保証する。PIXUPスライシングソフトウェアと専用モデルライブラリにより、Phrozenは活気あるコミュニティを育み、3Dプリントをユニークな製造メディアとして際立たせている。

しかし、これは同社が有名となるきっかけとされている樹脂プリンターから遠ざかっているという訳ではない。同社は最近、新しいFDMマシンに加えて、まったく新しい14K樹脂プリンターを発表したからだ。

Sonic Mighty Revoは、10.1インチのモノラルLCDスクリーンと223 x 126 x 235 mmの余裕のあるプリントボリュームを特徴とする14K樹脂プリンターだ。XY解像度は16.8 x 24.8μmで、平均印刷速度は毎時70層、最高速度は毎時450層という驚異的な印刷速度を達成する。

オートレベリング、残渣検知、故障検知システム、温度維持と換気のための内蔵ヒーターと排気口を備え、同製品は信頼性の高い効率的な印刷を提供するよう設計されている。

空気清浄にはUSB給電の空気清浄機を採用し、内蔵カメラでPhrozenGOアプリによる遠隔監視が可能だ。内蔵ライト、冷却ファン、デュアルリニアレール、フルメタル外装など、特筆すべき機能も満載だ。コントロールは5インチのタッチスクリーン・インターフェイスで合理化されており、USBやWi-Fiなどの接続オプションも用意されている。

Sonic Mighty Revoは、前モデルのSonic Mighty 8KとSonic Mighty 12Kとサイズ、体積、スピードにおいて共通点を持ちながら、より強化された機能とパフォーマンスで差別化を図っている。

Revoの予約は2月21日までPhrozen社のウェブサイトで受け付けており、価格は1,000ドル(グローバルおよびEUの店舗では1,050ドルおよび1,034ユーロ)。