アメリカ海軍が強襲揚陸艦バターンにメタル3Dプリンターを搭載

アメリカ海軍が強襲揚陸艦バターン(USS Bataan)にメタル3Dプリンターを搭載したとして話題になっている。メタル3Dプリンターがアメリカ海軍の艦船に搭載されるのは史上初となる。

搭載されたのはフィリップスのアディティブ・ハイブリッドシステムで、316ステンレススチールを素材に使うメタル3Dプリンター。艦内で消耗部品の製造などに使われるとしている。

アメリカ海軍のチーフエンジニアで少将のジェイソン・ロイド氏は、「このプリンターは、アメリカ海軍が抱える消耗部品の供給と言う課題を解決し、艦船全体のオペレーション能力を向上させます。アメリカ海軍にアディティブ・マニュファクチャリングを導入することで即応体制を強化でき、自己完結力を高めることが可能になります」と説明している。

アメリカ海軍は、これまでに空母エセックスにポリマー3Dプリンターを導入し、消耗部品の製造などを行っている。

バターンは、1997年就役のワスプ級強襲揚陸艦の五番艦。AV-8AハリアーやF-35Bライトニングといった戦闘機や、MV-22Bオスプレイなどの輸送機などを搭載している。満載排水量4万1000トン、全長257メートルで、乗組員2900名。原子力ではなく、蒸気タービンを動力源としている。