欧州宇宙機関の新型宇宙用3Dプリンターが完成

欧州宇宙機関(European Space Agency, ESA)の新型宇宙用3Dプリンターが完成して話題になっている。

インペリアル(Imperial)と名付けられた3Dプリンターは、これまでに製造された宇宙用3Dプリンターで最大のビルドボリュームを持つ大型3Dプリンター。PEEKなどのハイパフォーマンス・エンジニアリングプラスチックを素材に各種のパーツなどが製造できるとしている。

現在運航中の国際宇宙ステーションには、2016年に史上初めてアメリカのベンチャー企業のメイド・イン・スペースが開発した宇宙用3Dプリンター「アディティブ・マニュファクチャリング・ファシリティ(AMF)」と、欧州宇宙が開発した「テサーズ・アンリミテッド・リファブリケーター」の2台が導入され、それぞれ稼働している。

インペリアルの開発にはドイツの宇宙技術企業OHB SEや、ベルリンに拠点を置く宇宙エンジニアリング企業アジムート・スペース、アイルランドのアスロン技術研究所、ポルトガルの3Dプリンターメーカーのビーベリークリエイティブなどが参加した。

欧州宇宙機関は、1975年5月30日にヨーロッパ各国が共同で設立した宇宙開発・研究機関。設立参加国は当初10か国、現在は22か国が参加し、2000人を超えるスタッフがいる。本部はフランスに置かれている。