米マサチューセッツ州ボストンに拠点を置く3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルメタルが、アメリカ陸軍用アディティブ・マニュファクチャリング・プラットフォームを開発する。アメリカ国防省から受注したプロジェクトの予算は240万ドル(約2億5440万円)で、コバルトフリーのハードメタルパーツの大量生産を目指す。
プラットフォームはデスクトップメタルのデスクトップ・プロダクションシステムをベースに、同社のシングルパス・ジェッティング・テクノロジーを使って開発される。それにより、一般的なパウダーフュージョンベースのアディティブ・マニュファクチャリング・プラットフォームの100倍の速さでの製造が可能になるとしている。
デスクトップメタルのアニメッシュ・ボーズ副社長は、「このプロジェクトを成功させることは、ハードメタルコミュニティにコバルトフリーのハードメタル・ソルーションを提供できるようになるのみならず、極めて複雑な形状のパーツを、これまでの大量生産方式よりもさらにスピーディーに提供することを可能にします。ハードメタルとそのアプリケーションの世界に、新たな幕開けをもたらすことになるでしょう」とコメントしている。
デスクトップメタルは2015年設立、ローコストでハイパフォーマンスのデスクトップメタル3Dプリンター「デスクトップ・スタジオシステム」や、高速アディティブ・マニュファクチャリングプラットフォームの「デスクトップ・プロダクションシステム」を開発している。デスクトップメタルにはGoogle、GE、BMW、ストラタシスなどの企業が出資している。