3.医療・歯科医療の領域で3Dプリンターの活用が広がる
2020年はまた、医療・歯科医療の領域で3Dプリンターの活用が改めて広がる年になるだろう。フォームラブズは昨年、歯科医療に特化したSLA3Dプリンター「フォームラブズ・デンタル」をリリース、樹脂メーカーのスペクトラ社を買収し、FDA(アメリカ食品医薬品局)適合樹脂を素材ラインナップに加えるなど攻勢を強めている。同様の動きは他の複数のメーカーにも見られ、医療・歯科医療用素材メーカーのM&Aなどが活発化する可能性もある。
4.3Dプリンターはプロダクションシステムの一部へ
さらに、今年は3Dプリンターがプロダクションシステムの一部となる元年になるだろう。モノづくりをデザインから最終工程までを一貫して行うプロダクションシステムのコンセプトが複数の3Dプリンターメーカーによって提唱され始めている。3Dプリンターはもはや、単独で3Dプリンティングを行う孤立したデバイスではなく、プロダクションシステムを構成するユニットの一つとして扱われるようになるだろう。
実際に、ロボティクスやポストプロセスなどのユニットを含めたモジュール型のプロダクションシステムの稼働が始まっている。インダストリー4.0が提唱するスマート工場のようなプロダクションシステムが、本格的にスタートする年になるだろう。