シンガポール住宅開発庁が大型建設3Dプリンターを導入

シンガポール住宅開発庁が大型建設3Dプリンターを導入する。発表によると、シンガポール住宅開発庁は大型建設3Dプリンターを使い、当面はベンチやパビリオンなどの設備を建設する。最終的にはテンガー地区、ビダダリ地区での住宅建設に使うとしている。

建設3Dプリンターは、最大9 X 3.5 X 3.8メートルの大きさの住宅が建設可能。8月に実施した試験施工では、3.6 X 3 X 2.75メートルの大きさの住宅をわずか13時間で建設できたという。

シンガポール住宅開発庁では、建設3Dプリンターを現場に導入することで、2020年までに建設生産性を25%改善したいとしている。

シンガポール住宅開発庁は、シンガポールの公共住宅の供給を担う公的機関。1959年の自治権獲得より住宅不足が慢性化していたシンガポールで、国民に良質な住宅を安定的に供給することを目的に設立された。今日までにシンガポール住宅開発庁が供給する公共住宅に入居するシンガポール人は、全体の8割に達しているとされる。

シンガポールは、建設3Dプリンターの導入を進めている新興国のひとつ。昨年にはシンガポールの南洋理工大学がモバイルロボット型の建設3Dプリンターを開発し、話題を集めた。