ボルボがシドニー・ハーバーに3Dプリント防波堤タイルを敷設 http://www.3ders.org/articles/20190129-volvo-installs-3d-printed-living-seawall-tiles-in-sydney-harbour.html

ボルボがオーストラリアのシドニー・ハーバーに3Dプリント防波堤タイルを敷設し、地元の話題を集めている。ノース・シドニー協議会、シドニー海洋科学研究所、メルボルンに拠点を置く海洋生態インフラ設計事務所のリーフ・デザイン・ラボとの共同プロジェクトとして行われている。

防波堤タイルは六角形のデザインで、大型のFDM方式の3Dプリンターで製造されている。素材にはセメントとプラスチックを混ぜ合わせものが使われている。FDM方式で積層造形されることで牡蠣のような構造に造形され、マングローブの根と組み合わさり、微生物などの生存に適した環境が作り出されるという。また、通常の防波堤よりも低コストで製造でき、敷設もより簡単にできるという。

プロジェクトの立ち上げについて、ボルボカー・オーストラリアのニック・コナー・マネージングディレクターは、「我々はすでに全世界のマングローブの50%以上を失ってしまいました。一方で、我々はここシドニー・ハーバーで生物の生存に適した環境を再び作ろうとしています。このプロジェクトは、サステナビリティの実現を目指すボルボのアプローチの象徴です。環境をリデザインするという点で、3Dプリンティングがベストのソルーションであると判断しました」とコメントしている。

シドニー・ハーバーは世界で最も美しい天然海岸のひとつとして知られている。240キロメートルにわたって伸びる海岸線があり、シドニー市民にとって欠かせない憩いの場となっている。シドニー・ハーバーはまた、世界的に有名なオペラハウスや、フェリーターミナルのサーキュラー・キーがあることでも知られている。