静岡県に拠点を置く住宅メーカーの百年住宅が、静岡県静岡市内の住宅展示場に日本初の3Dプリントトイレを設置したとして話題になっている。
静岡市駿河区にあるSBSマイホームセンター静岡展示場に設置されたのは、凹凸の表面デザインが実現された公衆トイレ。延べ面積54.97平方メートルの大きさの一階建てのトイレは、従来の鉄筋コンクリートによる建設方法では実現が難しかった円形や曲線を強調したデザインとなっている。

躯体は13個のパーツに分けられ、百年住宅の小牧工場内に設置された建設3Dプリンターで建設された。中空構造が採用されたことで軽量化を実現し、トラックで容易に運搬できるような設計となっている。現地へ輸送されたパーツは中空部分にコンクリートと鉄筋が挿入され、強固な構造体として完成したとしている。
百年住宅は、建設3Dプリンターによる建設手法を採用することで、通常の鉄筋コンクリート構造と比較して組立工期を四分の一に短縮できたとしている(部材の組み立てにかかった期間は約四日間)。また、職人不足の問題に対する解決策と、高耐震性・高耐久性を実現できたとしている。
百年住宅は、今後も3Dプリント技術とプレハブ工法を融合させたハイブリッド建築の導入を進め、安全で持続可能な建築の実現を目指したいとしている。
