キーウ国立建設・建築大学が建設3Dプリンティング用コンクリート素材の開発プロジェクトを開始

ウクライナのキーウ国立建設・建築大学が、建設3Dプリンティング用コンクリート素材の開発プロジェクトを開始したとして話題になっている。

二年間の時限プロジェクトとして始まったプロジェクトは、建築解体現場などで発生するコンクリート廃材などをリサイクル・アップサイクルし、建設3Dプリンターの素材として活用することを目指している。ロシアとの戦争が続くウクライナの各地では破壊された建物のコンクリート廃材などが大量に発生し、その処理が問題になっている。同プロジェクトは、ウクライナ国内でテストプログラムを複数箇所で実施し、徐々に国外市場へノウハウ提供などを行ってゆきたいとしている。

プロジェクトにはアメリカのストーニーブルック大学と、ポーランドのヤン・イェルゼイ・シニアデツキ科学技術大学も参加している。

キーウ国立建設・建築大学は1902年設立の、120年以上の歴史を持つ建設工学専門の大学。建築デザイン、土木工学、都市計画、環境エンジニアリングなどの各種の建設セクターで活躍する人材を多く輩出している。

現在、ヨーロッパ主要国を中心に建設3Dプリンターの導入が進んでいるが、建設廃材をリサイクル・アップサイクルして3Dプリンティング用資材とするケースは、本ケースが世界初と見られる。