ドイツ政府のアディティブ・マニュファクチャリング業界向け補助金削減政策に業界が反発している。CDU、CSU、SPDなどによるドイツ連立政権は、3Dプリンティングなどのアディティブ・マニュファクチャリング業界向け助成金を削減する予算案を提示したものの、業界から猛反発を受けている。
世界最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会Formnextを主催しているメサゴ・メッセ・フランクフルト副社長のサシャ・ヴェンズラー氏は、ドイツ政府は致命的な間違いを犯しているとして次の様に警告している。
「(今回の補助金削減案は)長期におけるドイツのアディティブ・マニュファクチャリング業界の世界的なポジションを引き下げる結果をもたらすでしょう。この業界セクターにおけるドイツ企業によるイノベーションの芽を摘む可能性があります」
ミュンヘン大学応用科学学部のクリスチャン・セイデル教授も、「これまで通りの補助金が提供されることで、ドイツのグローバルコンペティションにおける競争優位性を保つことができます」と、補助金の継続を訴えている。
ドイツは、これまでにメタル3Dプリンティング企業を筆頭とする、世界をリードするアディティブ・マニュファクチャリング企業を多数輩出してきている。