アメリカの市場調査会社のディメンショナル・リサーチが、「製造業従事者に対する3Dプリンティングに関する調査」と題するレポートを発表した。それによると、アメリカの製造業企業の91%が、3Dプリンターがモノづくりのコストを削減すると回答した。
3Dプリンターの利用用途では、試作品の製造(61%)、冶具などのサービスパーツの製造(60%)、完成品部品の製造(45%)、高機能試作品の製造(43%)、モールドツーリング(29%)と続いたが、回答者の83%が製造点数100点以下程度の部品製造にしか3Dプリンターを利用していないと回答した。
また回答者の99%が、今後3年から5年で製造業全般で3Dプリンターの利用が拡大すると回答した。一方で、回答者の57%が完成品部品の製造に3Dプリンターがより多く使われるようになると予想した。
さらに回答者の100%が大量生産に3Dプリンターを活用するにはいまだに課題があると回答した。課題としては3Dプリンターのコスト(42%)、3Dプリンター用素材のコスト(35%)、3Dプリンターのスケーラビリティの不足(34%)、3Dプリントされたパーツの信頼性(31%)が挙げられた。
3Dプリンターはモノづくりの現場では伝統的に試作品の製造に多く用いられてきたが、アメリカの製造業者の間では、未だにそのトレンドが継続していることが浮き彫りになった。