ネブラスカ州でも「フェイクミート」の販売などを禁じる法律が成立

ネブラスカ州で、培養肉や3Dプリント肉などの「フェイクミート」の販売などを禁じる法律が成立し、話題になっている。ネブラスカ州のジム・ピレン知事が署名して成立した法律は、ネブラスカ州内におけるフェイクミートの製造、販売、プロモーション、流通などを禁じている。ネブラスカ州は、フロリダ州、アイオワ州、コロラド州などに続くフェイクミートの販売などを禁止するアメリカ六番目の州となった。

ネブラスカ州はテキサス州に続く、アメリカで二番目に牛肉の生産が盛んな州として知られている。州内の牛肉の市場規模は316億ドル(約4兆5820億円)に達し、州経済を支える重要な産業のひとつとなっている。同法は、フェイクミートの販売により通常の牛肉の販売への影響を危惧する畜産農家団体などの強い後押しとともに成立した。

アメリカ牛肉生産者協会のジーン・コーペンヘイバー氏は、「植物由来の3Dプリント肉や研究室で培養された培養肉などに対しては危機感を持っていません。我々は、本物の牛肉だけが消費者が100%満足できる品質を提供できると信じているからです。しかし、一部の州政府が進めているフェイクミートの販売をサポートするような動きに対しては反対の意思を表明してゆきます。また、フェイクミートが本物の肉と見間違えるような表示やパッケージングなどについては強く反対してゆきます」とコメントしている。

ネブラスカ州は、アメリカ中西部にある人口196万1504人の州。広大な農耕地を有し、豚肉、トウモロコシ、大豆の生産ではアメリカ最大を誇っている。