カリフォルニアの企業がフロリダ州のフェイクミート規制法を憲法違反だとして提訴して話題になっている。訴えを起こしたのはカリフォルニア州バークレーに拠点を置くフェイクミート(代替肉)料理メーカーのアップサイド・フーズ。訴状によると、今年2024年3月1日付けで施行されたフロリダ州内での代替肉の流通と販売を禁止する法律はアメリカ合衆国憲法に違反しており、ただちに撤回されるべきだとしている。
同社の代理人弁護士によると、アップサイド・フーズは間もなく、フロリダ州マイアミビーチで開催されるアートフェスティバルにおいて代替肉を使った料理の販売を認める許可証の発行を求める申請を行うとしている。
同法の成立に署名したフロリダ州のロン・デサンティス知事は、同法はフロリダ州の畜産業を「世界的に活動するエリート活動家」から保護するために必用であるとし、「(代替肉を販売したいのであれば)フロリダ州以外の州で販売してほしい。ここフロリダ州では絶対に認めない」とコメントしていた。
アメリカでは現在、フロリダ州に続いてアラバマ州、アリゾナ州、テネシー州などで培養肉の製造と流通を禁止する法案がそれぞれ上程され、審議されている。アメリカの一部の消費者層は、代替肉に対する一定の理解を示しているものの、畜産農家団体などを筆頭に強固に反対している。