人類史上初の宇宙空間でのメタル3Dプリンティングに成功

人類史上初の宇宙空間でのメタル3Dプリンティングに成功したとヨーロッパのメディアが報道して話題になっている。人類史上初のメタル3Dプリンティングを成功させたのは欧州宇宙機関(European Space Agency, ESA)所属の宇宙飛行士、ジャネット・エップス氏とサニタ・ウィリアムズ氏。

欧州宇宙機関は、昨年6月にもISS国際宇宙ステーションへ持ち込んだポリマー3Dプリンターを使った宇宙空間での3Dプリンティングを成功させている。金属を素材にしたメタル3Dプリンティングを成功させたのは世界初となる。

欧州宇宙期間は、今年2024年1月にISS国際宇宙ステーションへ宇宙空間用メタル3Dプリンターを搬入し、実験ブースに設置して各種の調整作業などを行っていた。一般的にメタル3Dプリンターはポリマー3Dプリンターよりも高温で素材を溶融するなど、技術的な課題をクリアする必要があったとされる。調整作業は順調に進み、55層のレイヤーで構成される9 X 5センチメートルのメタルパーツを、3時間半から4時間半でプリントすることができるようになったとしている。

メタル3Dプリンティングには欧州の航空機メーカー、エアバスが開発した宇宙空間用メタル3Dプリンターが使われた。同メタル3Dプリンターは、DED方式で、最大1200℃の温度で素材を溶融することができる。