NASAアメリカ航空宇宙局が開発中の大型ロケット「アルテミスⅡ」ロケットがロールアウトし、報道陣に公開された。アメリカ現地メディアの報道によると、「アルテミスⅡ」ロケットはニューオーリンズにあるNASAのロケット組み立て工場からフロリダ州のケネディ宇宙センターへ移送され、打上げに向けた最終調整が行われる。NASAでは、今年度中にも「アルテミスⅡ」ロケットによる有人宇宙船打ち上げミッションを実現させたいとしている。
「アルテミスⅡ」ロケットは全長212フィート(約64.62メートル)の大型ロケットで、エンジンの総出力は最大で200万ポンド(約90万7184キログラム)。有人宇宙船「オリオン」を月への周回軌道に乗せることが可能。なお「アルテミスⅡ」ロケットの本体およびRS-25エンジンの主要部品の一部は大型3Dプリンターで製造されている。
「アルテミスⅡ」ロケットは、NASAが計画中の有人月面着陸計画「アルテミス計画」で使用される主要ロケットのひとつ。アルテミス計画にはアメリカのNASAを中心に、欧州宇宙機関(ESA)、日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)、カナダ宇宙庁(CSA)などの国際パートナーが参加している。「アルテミス計画」は、当初計画では今年2024年内に「最初の女性宇宙飛行士と次の男性宇宙飛行士」を、それぞれ月面に着陸させることを目標に掲げている。