ブーム・スーパーソニックが「オーバーチュア」製造用スーパーファクトリーを開設

アメリカの新興系航空機メーカーのブーム・スーパーソニックが、現在開発中の旅客機「オーバーチュア」製造用スーパーファクトリーを開設した。ノースカロライナ州グリーンズボローのピードモント・トライアド国際空港内に開設されたスーパーファクトリーは、アメリカ初のスーパーソニック旅客機の製造工場となる。

ブーム・スーパーソニックの創業者でCEOのブレイク・ショール氏は、「オーバーチュアのスーパーファクトリーの開設は、アメリカ合衆国が航空機製造の分野で引き続きリーダーシップを発揮するための大きなマイルストーンです。スーパーソニックは空の旅を劇的に変え、世界中の航空会社に真に求められていたイノベーティブな新たな選択肢を提供することになるでしょう」とコメントしている。

スーパーファクトリーでは、当初年間33機のスーパーソニックを製造し、世界中の航空会社へ提供するとしている。ブーム・スーパーソニックは、これまでにユナイテッド航空、アメリカン航空、日本航空などから複数の「オーバーチュア」のオーダーを受注している。

オーバーチュアは、乗客65名から80名を載せてマッハ1.7以上のスピードで飛行する超音速旅客機。航続距離は4250海洋マイル(約7871キロメートル)。現行で5時間半かかっているロサンゼルス・ホノルル間のフライトを3時間で飛行することができる。

ブーム・スーパーソニックは、超音速旅客機の主要部品を3Dプリンターで製造している。同社が開発中の実証機XB-1では、21点の大型部品が3Dプリンターで製造された。