イギリスの電気技師が3Dプリント可能な富士フイルムのフジカシングル-8・ホームムービーカメラ専用カートリッジを発表

イギリスの電気技師、ジェニー・リスト氏が、3Dプリント可能な富士フイルムのフジカシングル-8・ホームムービーカメラ専用カートリッジを発表した。かつてコダックのスーパー8と競合していたシングル-8フォーマットは、10年ほど前にフィルム生産が終了し、愛好家たちは代替品を探し求めていた。

リスト氏の3Dプリント製カートリッジは、オリジナルのB型シングル-8カートリッジを精巧に再現したもので、スーパー8フィルムにも対応している。シングル-8の主な利点は、薄めのプロファイルと、スーパー8にはない無限に巻き戻せる機能にある。このリスト高精度の再現製品は、黒のフィラメントや樹脂を使用し、最大設定で動作する高品質の3Dプリンターの必要性を強調している。

富士フイルムはシングル-8フィルムの生産を終了したが、フジカシングル-8の需要は二次市場で根強く残っている。リスト氏の技術革新により、ユーザーは入手しやすいスーパー8フィルムをシングル-8カメラで利用できるようになり、これらのビンテージ機器に新たな息を吹き込むことができる。

リスト氏の説明によると、装填方法は、スーパー8のカートリッジの半分をシングル-8のカートリッジに巻き取るという形だそう。List氏のGithubで公開されている詳細な説明書では、切断と装填のプロセスにおける注意の必要性が強調されている。プロジェクト全体がオープンソース形式となっており、愛好家やいじくり回す人たちのための協力的な環境が作り出されている。

アナログの映画制作技術が消えつつある中で、リスト氏の3Dプリントカートリッジは、ヴィンテージ機器の強さを示している。映画愛好家のコミュニティがこのような技術革新を受け入れるにつれ、3Dプリントとアナログ映画製作における遺産の保存が交差する未来には、ワクワクするような可能性が広がっている。